最近注目されている外貨預金の利用方法として、「海外旅行用の資産プール」というものがあります。
これは、たとえば一定の頻度でアメリカ旅行に行く、というような人が、あらかじめ米ドルを旅行用に外貨預金として貯蓄しておくというものです。
円安のときに改めて日本円をドルに替えて海外旅行に行くと円高の場合と比べて余計な予算がかかってしまいますが、あらかじめ持っておいたドルを使えば、そうした損害は発生しません。
例えば、10万円を持って海外旅行に出かけるとき、1ドル=100円と、1ドル=120円とでは、どちらがたくさんおこづかいを使えるでしょうか?
1ドル=100円の場合(手数料など除いて考えると)、10万円÷100円=1000ドル。おこづかいは1000ドルです。
一方、1ドル=120円のときには、10万円÷120円=約833ドルで、1ドル=100円のときと比べて167ドルもおこづかいが減ってしまいます。
同じ10万円でも、1ドル=100円のときより、1ドル=120円の方が海外旅行のおこづかいが少なくなる。
つまり、円の価値が下がってしまったことになるので100円と比べて120円は「円安」の状態といいます。
反対に、120円と比べて100円は「円高」の状態です。海外旅行に行くときには、「円高」のときのほうが、おこづかいがたくさん使えるんですね。
「為替レート」が動く要因はたくさんあり、複雑に絡み合っていますが、一般的には景気が良くなり、物価が上昇し、金利も上がっていくと、その国の通貨は強くなり、逆に景気が悪くなると通貨は弱くなります。
例えば、日本のバブル景気の頃には、1ドル=80円台〜90円台とアメリカに対して日本の通貨が強かったわけですが(円高)、バブル崩壊後は不景気が続き、物価や金利が下がり、円の価値も下がって2002年4月には約131円と、バブル景気の頃より約40円も円安になりました。
でも、日本が不景気だから常に円安か、というとそうでもありません。アメリカの景気や、戦争・テロ、天候や災害などによって一時的に変動したり、あるいは通貨をコントロールする立場の要人(例えば日本ならば日銀総裁、アメリカならFRB議長など)のひと言によって、円高になることもあります。
このように、為替相場の予測はひとすじ縄ではいかないものなので、「円高のときに海外旅行へ行こう」と予定を立てることも難しいわけです。
そこで、海外旅行に頻繁に行く人は、少し長い目で考えて旅行費用を用意しておくのも1つの方法です。